オランダにある日本のラーメン店で出るラーメンは日本のラーメンを食べ慣れた日本人にとっては若干温度が低い気がする温度で出てきます。これは複数のお店で体験した現時点での印象。ヨーロッパでは食事をする時に音を立てない事がエチケットだという事は数十年前に聞いて知りましたが今でもそうなのか、啜らなくても食べられる・食べ易い温度で出てくるのだと思います。弱冠、生温かい感じ。
そこで思いました。逆にいえば、日本人が麺や蕎麦を啜るのは伝統とか作法とかじゃなくて、熱い麺を食べるのに若干の空気を含ませて食べる為なんだと。では漬けて食べる冷の蕎麦などはどうかというと、ここは習慣。熱い麺や蕎麦を食べる時に啜って食べてきたその習慣で啜る必要のない冷の蕎麦まで啜って食べているという事。これが、「何故日本人はラーメンや蕎麦を食べる時に音を立てて食べるのか?」な疑問への答え。
音を立てて食べる為にそういう食べ方をしているのではなく、熱い麺や蕎麦を食べるには空気を含ませながら食べる(啜る)食べ方でないと口を火傷してしまうから。冷麺や冷蕎麦はその習慣で啜って食べてる。
外国に来て日本を知った体験の一つとなりました。
【あとがき】ということは、欧米の人たちは熱い麺は食べないのだろうか?啜らずとも食べられるように生温かい温度にしているのが本当だとしたら、オランダという運河の水が氷る冬を持つ国としては勿体ない気がする。平均気温が比較的高い日本でさえ寒い中で食べる冬場のラーメンが絶賛されているのだから、寒い北欧の一つのオランダでも寒中ラーメンは美味しいはずではなかろうか。オランダの人にこそ、寒ーい屋外で食べる熱々のラーメンを体験してもらいたい。冬でも実施されている店前テーブル席を活用して。